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TRANS* SURGERIES 海外での手術 タイ内摘
タイでの内摘体験談

タイで内摘を受けたKさんよりお寄せ戴いた手術日記と、補足です。

Sさんの手術日記 (← 別ページ)

私がPAIにて生殖線の切除をした当時は、同じアテンダンス業者を通してPAIに行く日本人は少数でした。その後、PAIにはMTFさんへの手術に重大なミスがあり、私が利用したアテンダンス会社は、現在はFTMに対しても全く斡旋をしておりません
FTMも斡旋していない理由の一つには、陰茎形成を求める人が増え、Dr. プリーチャの技術(腹部反転)では対応できなくなった事もあるかも知れません。

利用できる手術は、BNH病院への実質的な斡旋です。タイの医療システムは日本とは異なり、医院が病棟、看護師、技術者を持っているとは限りません。医師はオフィスだけを持っており、手術などが入った時に提携病院のシステムを丸ごと借り受ける、という形で行われることがかなりあります。

PAIもオフィスはBNH病院の中にありますが、設備はBNH病院を使っています。責任はPAIが持っています。看護師も療養中はPAIの看護師ですが、手術中はBNHからの借受看護師もいます。執刀はBNHの婦人科の医師で、術後の診察などもBNHを利用しています。

かなり複雑なシステムですので、語学(英語かタイ語)が堪能でない限り、アテンダーがいなくては難しいでしょう。

 

以下、経験に基づくアドバイス&手術日記への補足:

  1. 術後1ケ月足らずで職場復帰しましたが、完全復帰には45日かかりました。
    現在も日々の健康管理、定期検診、必要な服薬、ホルモン補充は欠かせません。それでも天然の男性と同レベルのホルモン値があっても、更年期障害様症状も、成人病値のリスクもゼロにはなりません。
    一生しっかりした管理をしていく事が、望みの体や性別を得て暮らすためにはとても大切だと思います。

    術後も専門の医師とのパイプは切らない方が良いでしょう。精神科、内科、内分泌科、婦人科、等とのパイプを断絶してしまうと、症状が「おかしいな」と思った時に受け入れてもらえませんから・・・。

  2. 合併症・術後感染を含め「何が起こってもおかしくない」と言う心構えで事前に専門科と相談し、国内でのフォローアップ機関を確保しておく事をお勧めします。

    術後感染は、わりと高確率で起こります。感染の疑いがある場合、婦人科に受診するのがいやだからと言って放置しないよう注意することも重要です。

  3. 飛行機を利用して帰国しますから、エコノミークラスは私はお勧めしません
    手術直後の痛みと血栓リスクが高い時に、エコノミークラス症候群になる事はかなり苦痛を伴います。ファーストクラスとは申しませんが、ビジネスか、または船舶を利用なさるのが私のお勧めです。

  4. また、現地でHIV感染検査を受けております。
    現在は患者が事前に検査する必要がある病院さんがほとんどですが、当時は手術直前に現地で検査してくれました。
    感染していても手術は受けられます。使い捨ての手術用具を使いますので、手術代金が3割程度割り増しになることが多いと思います。

  5. 術後は骨密度が劇的に下がります。検査は不可欠です。
    私は年に一度超音波で検査できる専門病院に行っています。1年目は同年代の97パーセントでしたが、2年目にいきなり93パーセントまで落ち、あわてたのですが、3年目は93パーセントで同じでした。これは私が肉体労働者であることと体が慣れたことなどが要因と考えられますが、検査は毎年必要です。80パーセントを切ったら、服薬が必要。予防的に薬を飲む必要はありません。具体的にはビタミン D製剤になります。私はまだ服用しておりません。

  6. 現地でカルテを貰ってくること。これは常識!
    国内でフォローアップのしようがありません。大抵は英語で書かれていますので、何とかなります。そのままコピー貰ってきてください。何をしたのだか、国内の医師が訳わかりません。

  7. 戸籍変更された方・今後なさる方へ:
    戸籍の上の性別は変更になっても、われわれの体の性別は依然46XXのままです。
    男性と女性の中間のような体になりますが、検査などを受ける際にはその旨申し出た方がより正確な診断、判断、助言が得られます。歯科、骨折には性別は関係ないかも、とは思いますが・・・。
    血液情報などは男女で判断基準が違うものもありますので、元はどうで今はこういう治療をしているので、こういう状態である、という事は、検査目的で受診される場合には告げておいた方が良いと思います。

    日常かかりつけの医師に、自分が手術済みの体を持っていることを告げておく事も意味があるかも知れません。

    全く完全な男性にはなれません。健康上不安なく、という意味ですけれど。
    ですから、事前の準備をしつこいくらいして、不安はすべて解消されてから、さらに国内でのフォローアップ先を十分に確保されて海外には行かれることをお勧めします。

  8. 特に若い方はご存じ無いことが多いようですが、確定申告で医療費の一部が返還される可能性があります

    個人事業主の確定申告の中には『青色申告』というものがあって(会社員の場合は、自ら「医療費控除」を申請することになります。後述)、医療費が一世帯(1人世帯込)当たり年間10万円以上になった場合、『青色申告』をすると、10万円を超えた部分について1割が返還されます。また、翌年の住民税の算出基準に控除がかかるので、医療費の分だけ基準が低くなり、結果住民税が安くなる場合が結構あります。

    これは、海外の医療費にも適応されます。
    どうするかと言いますと、何年何月のどの国での医療費のレートはいくらですか?と税務署に聞くと、換算レートを教えてくれます。毎月レートが違います。その国の領収書をつけて、自分で換算して日本円に直し、申告するだけです。(申告の仕方は税務署に聞けば教えてくれます。ここでは省略。)
    一般的なサラリーマンがやるべきは、「給与所得者用」の「年末調整後」の「還付申告」の「医療費控除」です。これは、税務署で「給与所得者で、医療費控除を申請したいんですけど」と聞けば教えてくれます。

    国内の医療費の控除をする場合は、一般公共機関の交通費も一緒に控除できるのですが、海外には歩いては行けませんので、飛行機代金も控除できる場合があります。現地交通費はわずかなので、控除してもしょうがないんですが、航空運賃、療養アパート代金などは申告してみる価値があります。現地でレシート、領収書などを貰いまくる事をお勧めします。通るかどうかは税務署の係の胸先三寸な部分もあるんですけど(具体的な治療内容など余計な説明はせず「海外で病気になった」程度のニュアンスで!)、領収書がなければ通るものも通らないので、貰っておいて損は無いでしょう。
    勿論その後の国内の医療費は問題なく通ります。一緒に申告なさるの、お勧めです。

    確定申告における、いわゆる「還付申告」は、毎年1月15日〜3月31日まで、住所地の管轄の税務署で受け付けています。税務署のHPもありますので、ご参考になさってください。より詳しくは、税務署に直接問い合わせてみてください。

    私は航空運賃の領収書を紛失してしまい、その分は控除できませんでしたが、日本円で70万円近く控除しております。翌年の住民税が安かったこと!医療費の公費負担を利用しているのですが、その算出基準も下がるので、いろいろと安かったですよ。戻ってくる税金は10万円を超えた部分の1割ですから、20万円で2万円と大した事はないのですが、住民税は税制改革で高くなっていますので、かなり助かります。ご利用されてはいかがかな?と思います。

  9. 蛇足:タイの国内は空港、大きなホテル、病院(われわれが行く様な大きな病院)の中は、お互い怪しいながら、英語が通じます。そのほかはタイ語しか通じません。町中とかは英語無理!無理!街中で買い物する時なんかは、まあ、適当に何とかして下さい。どうにかなるでしょう。
    簡単な英語ブック(日本語と英語の対比表)か、音声付翻訳機のようなものを持っていくと便利ですよ。手術したのだから、痛い訳です。吐き気もすれば、頭も痛い。食欲もないし、眠れない。訴えたい事が山ほどあります。だから、あった方が便利です。私は運良くアテンダーに対比表を借りましたし、少々ですが英語喋れますので困りませんでしたが、日本語オンリーの方はつらいかも。

最終更新日:2008年8月3日

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注:強調(下線)・リンク等は、管理人の独断によるものです

Kさん:貴重な体験談と情報、どうもありがとうございました。

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