TRANS* SURGERIES 陰茎＆睾丸インプラント

陰茎＆睾丸インプラント

♀→♂のSRSは無いものを作るだけあって、睾丸は勿論、Phalloの勃起用にはインプラントを用いることが多い。以下は、多分完全じゃないけど、FTMのSRSに使われている代表的なインプラントの種類。

• Penile Implants：陰茎インプラント（勃起用）
  • ３ピース膨張式
  • ２ピース膨張式
  • 曲げ伸ばし式
• Testicular Implants： 睾丸インプラント（キ〇タマ）
  • 固形
  • 生理食塩水入り
  • ジェル入り
    

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 Penile Implants  （陰茎インプラント）

前腕皮弁や腹部皮弁で作った陰茎はフニャフニャなので、挿入に使うには勃起用のインプラントが必要。基本的に、機械的要因（つまり精神的なものではなく、構造的な障害が原因）のED（勃起不全）の男性の治療に使われるものが、FTMにもそのまま用いられているようです。現在使われているインプラントは、主に以下のようなものらしい。

☆備考☆　膨らませるタイプ（inflatable、下１＆２）は自前の陰茎ではなく陰茎形成術による陰茎の場合、大きさ・硬さ共に不十分なことやFTMの場合は故障が多いことなどから、曲げ伸ばしタイプ（malleable、３）または骨移植を好む医師も。また、陰核陰茎形成術による陰茎には施術不可（言うまでも無いとは思いますが、念のため）。

３ピース型インフレータブル（膨張式）　Three-piece Inflatable Implant 陰茎本体に2本の長い風船のような袋を挿入し、片方の睾丸部分にパンプ、そして腹部に生理食塩水の貯蔵器、という３パーツからなる陰茎インプラント。操作が簡単で、勃起時の見た目が自然らしい。現在出回っているインプラントの中では生得男性に一番理想的とされている。遊離皮弁phalloのインプラントにも、多分一番よく用いられている。 使い方：勃起させるには、片方の睾丸部分に埋め込んだパンプを何度か押して、貯水器からバルーンへと生理食塩水を送り込む。収縮させたいときは、パンプの別の部分を押すと、生理食塩水が貯水器に戻る仕組みになってるらしい。 ただ、FTMの場合は膨張上限が生得男性ほど定かでないためか、膨らまし加減を間違えてバルーン部を破裂させる患者が時々いることから、２パーツものに切り替えた医師もいるとのこと。 また、使う頻度などにもよるらしいけど、一般的に、10年前後で交換しなければならないみたい。生得男性患者の大多数は60代〜で受けるので一生モノになることも多いけど、比較的若年で施術を受けるFTMの場合は、少なくとも１度の交換手術は覚悟しなければならないでしょう。使用頻度が高く使い方も荒々しいと、１〜２年で故障するケースも少なくないとのこと。 製品例： AMS 700™ series Coloplast Titan®

２ピース型インフレータブル（膨張式）　Two-piece Inflatable Implant 陰茎本体のバルーンと睾丸のパンプ兼貯水器のみで、腹腔に何も設置しない点が上記３ピースタイプとの大きな違い。 使い方：勃起させるには、片方の睾丸部に埋め込んだパンプ兼貯水器を何度か押して、生理食塩水を送り込む。収縮させる場合はパンプは使わず、陰茎部分をそっと下に押し向けると、水が貯水器に戻る仕組みになっているらしい。 施術、構造ともに３パーツものよりシンプルだけど、 欠点としては、貯水器が陰嚢内にあるため容量に制限（15〜20cc）があり、収縮時にも陰茎部のバルーンに5〜10ccほど生理食塩水が残ってしまうため、デカ〇ンだと存分に膨らまず、ミニ〇ンだと収縮時でも半勃起状態になることらしい。 こちらも、使用頻度などにもよるが、一般的に10年前後で交換しなければならないらしく、若くして施術を受けたFTMの場合は恐らくより早期の交換手術が必要になる。 製品例： AMS Ambicor® Coloplast Excel™

曲げ伸ばし式　Malleable Implant 一番シンプルで安価の陰茎プロテーゼ。つまりは、性交に使える程度の硬さと自在に曲がる柔軟さを兼ね備えた棒ですな。一般男性の場合、半永久的に移植されるが、FTMの有茎皮弁法では、性交の際のみに装着できるようにする場合もあり。移植してしまうと、常に半勃起状態になるため、あまりタイトなパンツは履けなくなるかもね。安さと故障の心配が少ないのが利点。 でも、故障した場合には、勿論手術で交換しなければならなくなります。 製品例： AMS 650™/600M™ Coloplast Genesis

 Testicular Prostheses （睾丸インプラント）

これ、実はFTMのSRSに具体的にどういうのが使われてるのかよく判らないんだけど、製品としてはあまりいろいろ出回っていないことは確か。アメリカでは今のところ、睾丸インプラントとしてFDAに認可されているのは一種類のみらしい。

1. 固形シリコン
   卵型の固形シリコンをそのまま又は適当な大きさに削って使う。生理食塩水入りのが認可されたのは比較的最近なので、FTMのSRSには多分これが主流なんじゃないかと。
   Silimed Oval Carving Block
   
   
2. 生理食塩水入りシリコン球
   FDA認可のインプラント。極薄のシリコン袋に生理食塩水が入っているという球。
   Coloplast Torosa Saline-Filled Testicular Prostheses
   
   
3. ジェル入りシリコン球
   密度と感触がより本物っぽいとか。
   Coloplast KiWee Testicular Prostheses

因みに陰嚢は大陰唇を用いて形成され、医師や受ける手術によって1つだったり２つだったり、位置にも多少差がある。大陰唇のスペースは限られているため、1回目で小さめのインプラント又は拡張器を入れて「陰嚢」を拡張し、2回目の手術で大きめのインプラントを挿入する場合もある。

最終更新日：2007年1月21日

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